「共犯関係」を越えて
休みのない予備校講師の「夏休み」日記(その9)
今日から、駿台横浜校で、慶大法の論文対策の夏期講習が始まりました。昨日までは、ずっと医系論文で走ってきた頭を切り替えなければなりません。でも学部を問わず、ボクが授業のはじめに強調することは同じです。それが、タイトルにある「マニュアル&ネタ依存よ、さようなら!」です。
はじめから「さようなら!」というのはあんまりですが、一般の受験生が抱いている「マニュアル通りに書けば大丈夫」とか、「ネタがあれば何とか書ける」というような幻想を打ち砕いておかないと、授業の意味を理解できないと思うので先手を打っておくのです。これは、高校の先生向けの研修でも同じです。
そのときに素材として使うのが、実際に論文試験の採点にあたった大学教員による以下の講評です。
…小論文対策、小論文指導が画一化しているのではないだろうか。時事問題におけるキーワードだけを取り上げ、模範解答の形式を覚えているだけのように感じられる。本当に解答者が自分の意見、考えとして記述しているのかどうか。受け売りの言葉でなく、拙くても自分自身の言葉で記述してほしい。…
(下関市立大学「2009年度一般選抜【前期日程】小論文出題の意図と答案の傾向」)
受験生、教師、保護者の皆さん、「画一化している」との指摘、そして「拙くとも自分の意見、考え」を述べてほしいという叫びを重く受け止めましょう!これは、この大学だけではなく他の大学の論文入試でもみられる普通の景色なのです。
ちなみに、「模範解答の形式」がマニュアルで、「時事問題におけるキーワード」がネタです。ボクの授業では、そのようにして、深い思慮もなくマニュアルやネタに群がることを、ちょっと厳しいですが「共犯関係」と表現しています。教わる側だけではなく、教える側も楽をしようとした結果、予期せぬ過ちを犯してしまうから「共犯」なのです。その過ちを象徴しているのが、上記に紹介した大学教員の怒りです。
タイヘンだけど、一つ一つ自分の頭で考えて、少しずつ書くことに慣れていこうね!
[今日の食事]
朝:トースト2枚、牛乳
昼:ぴりから冷麺
夜:ニラレバ炒め、ビール中ビン1本



