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2010.08.05

史上最強の論文試験

授業の中で話したと思うのですが、2010年の旭川医科大学医学部看護学科(前期)の論文試験で史上最強の出題がありました。たぶん、受験生にとっては逆で、史上最悪だと思うけど・・・。問題は以下のとおりです。

別添の封筒をあけ、中の千円紙幣を取り出し、次の問1、問2、問3に答えなさい。
問1

この紙幣に印刷されている人物についてあなたが知っていることを、250字以内で書きなさい。
問2

この紙幣を、たとえば形・大きさ・デザイン、さらには紙質など、多角的な視点からよく観察し、あなたが高く評価できると思う点と、改良したいと思う点を、それぞれ理由も付けて600字以内で書きなさい。
問3

次のページの文章は、「朝日新聞」朝刊の「声」欄に掲載された、読者からの投稿の全文です。投稿者は福島県会津若松市に住む59歳の高校教員だそうです。
あなたがいま取り組んでいるこの入学試験「小論文」問題の出題者も、この投稿者と同様な意見を持つ受験生、父母、教員などが全国に多数いるのではないかと推測しています。前のページの問2も、この投稿者の意見では、「奇をてらったテーマ」を扱った不適切な問題ということになるでしょう。
同様な意見を持つ人々が多数いると推測しているにもかかわらず、この「小論文」問題の出題者は、なぜ今回、敢えて問2を出題したのでしょうか。問2で答えた内容を十分に踏まえながら、あなたの推測を800字以内で、抽象的にではなく具体的に書きなさい。


「次のページの文章」は著作権上の問題があるので、ここではその主要な部分を以下に引用しましょう。


最近の医療・看護系大学入試の小論文の出題を見て疑問に感じることがある。医療系のテーマは出しつくしたとでも思うのか、それほど関連があるとは思えない題で書かせる大学があることだ。・・・視野の広さを求めるにしても、奇をてらったテーマで受験生の意表をつくことに、どれほどのメリットがあるだろう。大学は正統なテーマを与えて、その分野を目指す上で基礎となる知識や意識を問い、受験生の努力を評価してほしい。

・・・と高校の先生はマジに怒っているのに、実に挑戦的な出題ですよね。でも、この先生には申し訳ないのですが、これは実に実に良い問題なのです。問2で試したかったのは、受験生の問題解決能力(問題の発見⇒問題の分析⇒問題の解決)の有無です。医療・看護でこの能力がいかに大切かがわかれば、問3の解答に近づくことができます。逆に,この先生のように、知識があれば論文試験だけではなく何でもできると誤解している人は、問3には永遠に答えることができないでしょう。封筒に入っていたのが一万円札ではなく千円札だった・・・というのも単に予算の関係(?!)ではなく、深い意味があるようですが、ここでは詳述しません。

それはともかく、ボクがもっとも気になっているのは、「別添の封筒」の中にあった千円札が試験後に回収されたかどうか(?!)ということです。知っている人がいたら、教えてくださいね。

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