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2010.02.27

前期お疲れさま

昨日、国公立の前期試験が終わったのかな?果報は寝て待つことにして、まずはお疲れさまでした。後期試験で論文やグループ討論がある人たちのために、何かしらの情報提供をしなければ…
でも、今は新幹線の車中で何もできません。今日は滋賀県湖南市の、とある「まちづくりセンター」で地域住民対象の講演をしてきました。日頃の疲れをとるべく、のんびりしたいところですが当然(?)日帰りです。ただ住民の皆さんから質問や発言がいろいろあって、心地よい疲れです。
講演は午後だったので、午前に大津で途中下車して三井寺まで散歩しつつ頭をほぐしておきました。詳しくはいずれ書きますが、地方都市の街中を歩くと、むしろあれこれと深刻に考えてしまいます。そして、東京中心に物事を見がちな自分の浅はかさを痛感します。
そうした難問は、若い皆さんに任せてしまいたい気分もありますが、そうも言ってられませんね。

2010.02.21

今年の慶大文・経済の論文

今日は横浜校で駿台の早慶大(文系)入試対策フェアがありました。論文入試対策入門として、先週行われた慶大の文・法・経済の論文試験について趣旨や内容を簡単に解説しました。新高3・2生が対象なので、できるかぎりわかりやすく話をしたつもりですが、わかってくれたかな?

慶大法については、このブログで日本一早い速報を流しました。しかし、NPO方面で急で大きな仕事(内閣府・地域社会雇用創造事業)の企画書を書くことになり、他学部についてはやむなくスルーしてしまいました。本当にごめんなさい!もう駿台の解答速報に出ているので、詳しくはそれを参照してください。ここでは、今日のフェアでの話を含めて、文と経済について簡単なコメントだけしておきます。

○文学部の論文
 文学部らしい出題という傾向は維持されました。今年の設問は、以下のとおりです。

設問Ⅰ 水村氏の発言中の「普遍語」「国語」「現地語」とは、それぞれどういうものか、違いがわかるように220字以上280字以内でまとめよ。

設問Ⅱ 水村氏の現状認識を踏まえた上で、「英語を日本語の公用語とする」という意見について、自分の意見を340字以上440字以内で述べよ。

 水村氏というの課題文(インタビュー記事)に登場する作家で、『日本語が亡びるとき』の著者です。日常生活で使われる「現地語」が、英語などの「普遍語」の翻訳を通じて磨きをかけられて「国語」になる・・・という三者の関連を理解・説明することが設問Ⅰの「正解」です。日本語だけでなく国語が亡ぶことに対する危機感が水村氏の問題意識であり、その是非を考えることが設問Ⅱの解答の起点になります。 

○経済学部の論文
 今年の設問は、以下のとおりです。Aで論理性を、Bで独自性を評価する出題でした。つまり、Aが「並」(平均点)の答案か否かを、Bが「並」を超える答案か否かをはかるもので、採点しやすさを意識した感じがします。

A.課題文の空欄は、その前後をつなぐいくつかの文を伏せたものである。その文章では、政府の指令統制による方法と市場による方法とが対照され、後者のほうがうまく機能する理由が述べられている。空欄の前後を読んで、空欄にどのような議論が入るのが適切かを考え、400字以内で記述しなさい。その際、汚染削減コストに関する官僚と企業の間での情報の差、および汚染削減コストの正確な情報を伝える企業側の動機付けに着目しなさい。

B.課題文は、酸性雨の事例に即して、市場を用いて環境問題を解決する方法を示したものである。市場を用いる方法は、他の環境問題にも適用できるだろう。しかし、環境問題の中には、市場による方法では原理的に解決が難しいものも存在すると思われる。そのような環境問題の例を一つ挙げ、なぜ市場による方法では解決が難しいのか、200字以内で説明しなさい。

 Aは課題文の空欄補充で、設問が解答の論理構成を指示している点に注目しましょう。第一に二つの方法(政府の指令統制による方法と市場による方法)を対照すること、第二に対照する際の視点として二つの切り口(官僚と企業の情報の差と企業側の動機付け)を入れることが求められています。以下のようなマトリックスを描き、これに基づき説明することが設問が求める論理構成です。4つのBOXで400字ということは、1つにポイントについて100字程度の記述が適切です。

 文章の流れは①→②→③→④と①→③→②→④が考えられます。

 

情報の差

動機付け

指令統制

   ①    ②

市場

   ③    ④


 
Bは市場の原理を明らかにして、それを理由として市場による環境問題の解決が困難であること(市場の限界や失敗)を説明するものです。慶大経済は2006年以降、与えられた情報を「疑う」というリテラシーの有無をはかる出題を続けてきました。今年はBがリテラシー問題です。市場原理といっても難しく考えず、売買や価格といった基本要素をあげ、排出権取引とは違って売買が成り立たたない例や価格の設定ができない例を考え、簡潔に説明することが求められています。

2010.02.16

日本一早い(と思う)解答速報 慶大法・論述力試験

慶大法を受験した皆さん、お疲れさまでした。
やっぱり論述力試験は出題形式が大きく変更されましたね。入手した資料によれば、設問は以下のとおりです。

 ヘラスと呼ばれていた古代のギリシアでは、異民族ペルシアの侵攻に際しては、すべての都市国家(ポリス)が、団結し立ち向かった。しかしペルシアの脅威が去ると、アテーナイとラケダイモーンの二つの有力な都市国家を中心に形成された二つの陣営が、対立するようになった。すなわちアテーナイが強大化し、他の都市国家を圧迫するようになると、脅威を感じた都市はラケダイモーンを後ろ盾にしてそれに対抗しようとしていた。
 アテナーイが着々と帝国主義的に膨張する中で、ラケダイモーンの同盟国であるコリントスは、アテーナイとの間で戦闘状態に入った。そしてコリントスは、それまで存在していた両陣営間の休戦協定はもはや破られたとして使者を派遣し、ラケダイモーン市民にアテーナイに対する開戦を決意するよう訴えた。以下に掲げたのは、そのコリントスの使者の発言と、それに反論するアテーナイの使者の発言である。両者の発言を検討し、貴方がラケダイモーンの市民だったらどのような決定をすべきだと考えるかを、自分なりに論じなさい。なお、解答にあたって史実との適合性を考慮する必要はない。

 2006年のようにやたらと長~いのが特徴です。ただ多くは背景事実の説明なので、実質的には2段落目の後半「両者の発言を検討し、・・・」以降が設問の要求です。解答に盛り込むべき要素を整理すると以下のとおりです。

①両者の発言を検討すること
②どのような決定をすべきか考えること(ラケダイモーンの市民の立場で)

 ①の検討とは両者の発言の主旨を把握し、対比することです。まさに判決文の争点整理と同じですね。コリントスがいうように「条約破棄」をするのか、アテーナイがいうように「和約を守る」のかが争点であり、②はこれについての決定であることは明らかです。細部にこだわるあまり、この争点をはずしたらアウトで平均点(50点)をつけてくれないでしょう。
 ただし、決定するだけではなく、「自分なりに論じる」ことを設問は求めています。少なくとも課題文の内容を適宜引用して、決定の理由を説明する必要はあります。しかし、単なる引用だけでは「自分なり」とはいえないので、いつも言ってきたように理由を深める・広げることがカギになります。「正義」が隠れテーマなので、決定の理由を自分なりに説明するだけではなく、「正義」はいかにあるべきかまで深めて論じることができれば70点オーバーは間違いなしです。
 なお、全体のバランスは①が300~400字程度、②が600~700字程度が妥当かなと思います。細部にこだわり①が長くなると、字数的にも論じる内容が薄くなるので点数が伸びないと思います。
 ボクとしては想定の範囲内の出題でした。冬期講習を受けた人は、4日目のテストを思い起こしてみてください。テーマは代理出産でハズレですが、複数の課題文の出題による論争型の出題だった点はアタリだったと思います。ちなみに解説では「2009年出題のように、筆者の見解の是非を問う二項対立型の出題は少なくありません。あるテーマに関する複数の課題文を出題することは、その延長線上に想定される出題形式なのです。」との予想をしています。また、直前講習2日目のテストのテーマは「議論」でした。今日の試験の内容は、まさにコリントスとアテーナイとの間の「議論」への参加を求めるもので、やはり討論的民主主義や裁判員制度への関心が出題の背景にある感じを受けました。
 こうした直前の出題予想の中で繰り返したのが、福沢諭吉のいう「議論の本位と箇条」との整理に大切さです。今日の試験にこれを思い出した人は、決定(本位)と理由等の説明(箇条)をしっかり整理した解答を書けたかもしれませんね。

 今日のところはこれでかんべんしてください。あるNPOのプロポーザル(内閣府が募集しているなんと1億円の事業の企画提案、しかも締め切りは明後日・・・)を急遽ボクがつくることになったり、明日の地域ブランドの報告準備もあります。今日も国会内で開かれた政府を作る市民集会で司会をしたりなど、とんでもないオーバーワークに陥っているからです。あさって夕方に公開される駿台の解答速報を待っていてください。

 そして、明日の慶大経済を受ける人は、「簡潔・的確」な解答をつくるべく頭を切り替えてがんばってください。そんなこんなで「合格弁当」をつくる余裕はなさそうです・・・

2010.02.15

明日の慶大法がんばってね

すまん、すまん、本当にすまん・・・
大事な受験の前なのに、ボクが「社会復帰」をしてからいろいろな仕事に追われているうちにブログの更新もできず、もう慶大法の前日ですね。もうここまできたら、心を落ち着かせて試験にのぞんでください。
今日も静岡県内の某高校で講演してきたのですが、小論文を「どう書くか?」ではなくて「何を書くのか?」が肝心なのです。そのヒントになるような素材を、縁起をかついで7つの「合格弁当」にして文系論文問題集ブログに載せました。携帯でも読めるように工夫しておくから、受講生は例のユーザー名とパスワードを入れてアクセスしてね。試験前の昼休みに読んで、ウオーミングアップしてください。
なお、明日の出題について、とにかく早いコメントがほしい人は駿台のどこかの校舎に立ち寄って、ボクへの問題の送信を頼んでみてください。問題を入手したら、明晩中にブログに何か書きますから・・・
これまでの自分の努力を信じて、強い気持ちでゴールをめざそう!

2010.02.03

<医>グループ討論のツボ

 明日(2月4日)は自治医科大学の二次試験ですね。論文試験もグループ討論も難関ですが、将来に地域医療を担うためのウオーミングアップと考え、落ち着いてのぞみましょう。
 かつて予備校の模擬討論を振り返ったときの文章を以下に転載します。参考になるかどうかわからないけど一読してみてください。

☆顔を上げて話をする・聴く
 1回目の模擬討論のときは緊張もあって多くの人が節目がちに話をし、話を聴いていました。医療者に不可欠なコミュニケーション能力をみるのも、グループ討論の目的の一つです。顔を上げて話をする・聴くようにしましょう ☆始めと終わりの表示をする 不慣れなため、話の始まりと終わりが判然としない人も多かったと思います。始めのときは「はい」とメンバーに発言を求め、終わりのときは「以上です」「・・・と考えます」などと表現して区切りを明確にしましょう。なお、話の連動性を生み出すために、終わりは自分の話を区切るだけでなく、「・・・と私は考えますが、○○さんはどう思いますか」などと他のメンバーに話を振ることも有効です。この場合の○○さんが自分と異なる立場の人だと、議論を生み出すきっかけになるので、より効果的です。

☆簡潔に発言する
 グループ討論の時間は限られていますが、何もあわてる必要はありません。あわてると1回の発言にいろいろなことを盛り込む傾向があるので気をつけましょう。1回の発言は長くても1分程度を目安として、その場の流れを考えてもっとも適切な言葉・内容を選んで話すようにしましょう。足りない部分は、あとから補えばよいのです。もっと大胆に言うならば、自分の足りない部分を他のメンバーが補うことを受容するくらいの余裕が必要です。不足を補い合うこともグループ討論の意義だからです。

☆相手から引き出す
 模擬討論で十分な時間を取れなかったため仕方のないことですが、他のメンバーとのやり取りが少なかった点が気になりました。与えられたテーマに対する自己の見解を述べるだけでは、グループ討論の意味はありません。各自が自己の見解を明らかにし、討論の素材が出揃ったら他のメンバーとの質疑応答を積極的に行い、全体の理解・思考を深める努力をしましょう。 ただし、質問をする際に気をつけるべきことがあります。それは、枝葉末節と思われる発言は無視して、あくまでも主題や主要な論点に関する内容を取り上げることです。一般的に、質問には「あることを深めたい」という目的があります。何をどの方向で深めたいのかを確認して、必要性を見極めたうえで、積極的に質問してみましょう。 

☆議論の流れを読む
 自分自身の質問については上記のような注意をしていても、他のメンバー質問によって議論が枝葉末節な内容となり、あらぬ方向に流れていくことはよくあります。日常的に十分なトレーニングを積んでいる人は皆無だと思われるので、入試本番でもそうなる場合が多いと思われます。討論の開始直後は多少は話が拡散しても構いませんが、少なくとも後半は議論の流れに介入し、討論の内容を整理統合する必要があります。争点・論点からずれていることに気づいたときは、「いま××の話になっていますが、もっとも重要な点は○○なので、これについて話し合いませんか」など、積極的に介入するようにしましょう。

☆メモを取れない場合の次善策
 メモを取れない場合、すべての発言を正確に記憶することは困難で、その必要性もありません。他のメンバーの話を聴きながら、テーマに対する理解・思考を深める上で大切なことを選び記憶するだけで精一杯でしょう。それを最善策とするならば、次善策は直近の発言に対応するような発言・質問をすることです。直近ならば、発言内容についての記憶が鮮明だからです。ただし、これがリスクを伴う点にも留意しましょう。直近の発言が主題や論点からズレている場合、それに関連する発言が続いてズレが拡散するのがリスクです。直近の発言がズレているならば、それには反応せず、あえて無視することも時には必要です。

 入学試験だからといって「勝負」だとは考えず、他の人の考え方や話し方をしっかり受け容れ、楽しめると良いですね。医療の現場だけでなく社会にはいろいろな人たちがいます。試行錯誤しつつ彼ら・彼女らと向き合って行くことも医療者の資質の一つといえます。自分と異なる他者と向き合い、揺さぶられることを楽しんできてください!それがよき医師の第一歩となることを信じています。

2010.02.01

直接質問したい人は…

 snow東京でも雪が降ってきました。レミオロメンの「粉雪」を聴きつつ仕事しようかとも思ったら、降ってるのは「ぼたん雪」なので、聴くのは演歌方面になりそうです。
 さて、「論文 二次・私大演習」に伴う個人論文指導を以下のとおり実施します(なお、2月8日予定していた立川校の個人論文指導は都合により中止になりました。)。答案提出者を対象としたものですが、論文試験や面接等について何か質問がある人もお越しください。さすがにアントニオ猪木みたいなやり方(つまりビンタ)はできませんが、気合や元気を少しは与えられるかも・・・。

 2月9日(火)17:00-18:00 池袋校 医系論文
 2月10日(水)16:00-17:00 8号館 社会科学系論文
         17:00-18:00 8号館 医系論文
 2月11日(木)17:00-18:00 横浜校 社会科学系論文

 今夜は家族のために海鮮トマト鍋をつくって、チーズたっぷりのリゾットでしめました。皆さんもあたたかいものをしっかり食べて、体力をつけておきましょうね。

 

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