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2010.01.08

定住外国人の地方参政権

 このテーマについては授業でも話したことがありますよね。これに関する記事が、今日の朝日新聞朝刊に掲載されていました。それによれば、14県議会が参政権を認めることに反対の意見書を出したとのこと。グローバル化が進む時代に逆行する動きを残念に思うとともに、心情(信条ではありません、念のため)を含めての「保守」の根強さに驚きました。記事の一部はネット上にもあるので、上のリンクをクリックして一読してみてください(いずれリンク切れになると思いますが・・・)。
 かつて青山学院大学の小論文試験で、このテーマが出題されたことがあります。グローバル化と民主主義に関する重要な課題です。自分なりの考えをまとめておきましょう。なお、記事中に引用されている1995年の最高裁判決は、最高裁の「判例検索システム」にも掲載されています。これについてもリンクをはっておいたので一読を勧めます。最高裁判決といってもA4版1ページの簡略なものです。
 こんなことを書くとブログが炎上(?)するかもしれませんが、ボク自身は定住外国人に対して地方参政権を認めることに賛成です。最大の理由は、国籍という外国人のアイデンティティを認めつつ、日常生活上の要求を政治に反映させることはグローバル化時代の政府の義務だと考えるからです。また、日本における定住外国人の「歴史的経緯」、つまり過去に対する責任も決して忘れてはなりません。
 なお、これに対する誤解を含んだ反論があるので念を押しておきますが、これにより認められるのは自治体レベルでの参政権であることです。防衛や外交は国の専管事項なので、地方参政権を認めても何ら影響は受けません。教育についてはむしろ関係者による自治を認め、不当な政治的影響を排すべき政策なので、教育への悪影響(?)を理由とした反対論には違和感が残ります。
 人間というものは「わたし」の存在が危うくなると、「異なる他者」の脅威をあおられて過剰な反応をしてしまうのかもしれません。しかし、人間は「わたし」だけで生きていくことはできません。グローバル化などといわなくても、いつの時代でも「異なる他者」との支え合いは必要不可欠であったこと思い起こすべきでしょう。日本社会に定住する外国人の定住参政権を認め、彼ら・彼女らが生活しやすくなるような環境や条件を整えていくことは、「わたし」の不安を解消・低減していくことにもつながるとボクは考えます。
 受験生の皆さんは、どう考えますか?

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