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2009.08.01

<雑>溺愛という深刻な病い

 今日、近所の病院の待合室で、信じがたい光景に遭遇しました。
 10名ほどの患者さんが静かに診察の順番を待っているとき、突然、「踊る大捜査線」の着メロが鳴り響いたのです。それは、携帯電話の着信を知らせるものではありません。孫(1歳半くらいの男の子)がそのメロディにのせて「踊るのが好きなのよねえ」と言って、おばあさんが周囲をわきまえずに流したのです(しかも耳が遠いのか大音量)。祖母の期待に見事に(?!)こたえて孫は踊り出し、横にいたおじいさんはその愛らしさに目を細めていたのでした。
 おいおい、自宅や公園そしてレインボーブリッジならまだしも、ここは病院の待合室なんですけど。しかし、そこはボクも「大人の対応」で、後ろにいた孫と老夫婦に目をやり軽く咳払いをして、イエローカーの提示にとどめました。ところが、直後に、また「チャン、チャチャ、チャン・・・」という「踊る大捜査線」のメロディが・・・当然、二枚目のイエローカードなのでレッドカードです。
 「それやめてもらえませんか、ここは病院の待合室なんだし・・・」とはっきり言いました。そうしたら、おばあさんは「じゃあ外に行こうか」と孫を外に連れ出し、おじいさんは逆ギレしたのかボクをにらみつけるのです。齢を重ねているのだから、自分たちの非常識さを恥じ、わびるのかと思っていたら逆ギレとは。ボクは「なんだし・・・」とあえて飲み込んだ言葉を連射してしまおうかとも思いましたが、おじいさんの血圧も考え、ここも「大人の対応」であとは放っておきました。孫がかわいいのはわかるけどTPOってもんがあるでしょ。
 さて、この孫と老夫婦ですが、いったい患者は誰だったのでしょうか?正解は着メロにのせて踊っていた孫です。元気に診察室に入っていた姿を見て、本日二度目の「びっくり」です。何もわからない子どもにはまったく罪がありません。しっかりと診察し、根本から治療すべきなのは、老夫婦の「溺愛」です。孫に注ぐ愛情の、少しだけでよいから周囲に分けてほしいものです。
 長い待ち時間の中で、いろいろと考えさせられてしまいました。

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