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2009.08.27

<医>恩人の病気

 ボクの恩人ともいえる人が、ALS(筋萎縮性側索硬化症)になったことを人づてに聞きました。医系論文でも出題例があるため、授業の中でもときどき取り上げてきた病気です。また、今月上旬に行われた青森でのメディカルサポート講座(弘前大学医学部の地域枠AO入試対策の講座)でも、ALS患者の家族に手紙を書くというテストをやったばかりです。そのALSになるなんて、話を聞いてボクは絶句しました。
 彼とは数年ほど会っていませんが、ボクが若いころには本当にお世話になりました。ボクは大学院を出て、NPO「情報公開クリアリングハウス」の前身団体のスタッフをやっていました。自宅にパラサイトしていたこともあって、ワーキングプワーよりも薄給で、家庭教師のバイトをしながら、何とか生活していました。そんなボクを「食える」ように支援してくれたのが彼です。
 当時はまだまだなじみの薄かった情報公開について、彼は月刊誌の連載コラムの仕事を紹介してくれました。その仕事は若い後輩にバトンタッチするまで何年か続きました。その連載コラムで鍛えられ、本や論文を書き、講演もする仕事が徐々に身についていったのです。こう考えてみると、予備校で小論文を教える起点となったのも、彼の紹介してくれた連載コラムだったといえます。
 胃ろうや人工呼吸器をつけ寝たきりの生活では、お見舞いに行くのも難しそうです。手紙を出そうとも考えましたが、いつもとは勝手が違って言葉が出てこないのです・・・情けない話ですが、今はただ、こうして遠いところで病状を気づかうしかないのかもしれません。
 

2009.08.25

<社>メディアリテラシー

 いつも授業では与えられた情報を疑えと言ってたのに・・・覚せい剤の所持・使用が疑われている某タレントには見事にだまされました。夫が逮捕され、ショックから自殺を考えているのではないかと心配してしまったボクもリテラシー欠如です。件(くだん)の事件は周知のとおり違う意味で「最悪の事態」になっています。これが、この夏休みの唯一の「汚点」です。
 気を取り直して、総選挙をめぐるメディアリテラシーを取り上げます。まず、今回はマニフェスト選挙と言われ、各党の政策に注目が集まっていますが、与野党ともに肝心なことを欠いています。また、各党の政策を検証すべきマスコミも、その肝心なことを見失っています。
 それは、情報公開です。むだ遣いをなくしたり、霞ヶ関を改革するためには、税金の使い道や霞ヶ関がやっていることについて徹底した情報公開が必要なはずです。ところが、どの政党も情報公開について、ほとんど触れていません。それは情報公開クリアリングハウスというNPOを運営しているボクの努力不足でもあり、その点は大いに反省しなければならないのですが、なぜプロの政治家やメディアは気がつかないのでしょうか?
 そもそも政権交代は情報公開の拡大とセットです。旧政権時代で秘密だった情報を徹底的に公開し、その問題点を明らかにして、それらをしっかりと改善していく・・・この活力が新政権に対する国民の支持を確たるものにしていきます。遅まきながら、ボクのNPOも直ちに情報公開の拡大に取り組むよう新政権に要望する準備を始めました。
 ちなみにオバマ大統領が就任したときの最初の指示は、以下の文章から始まります(全文はどこかに載せておきます)。やっぱり、オバマやアメリカの民主党は、やるなあ・・・

My Administration is committed to creating an unprecedented level of openness in Government.  We will work together to ensure the public trust and establish a system of transparency, public participation, and collaboration.  Openness will strengthen our democracy and promote efficiency and effectiveness in Government.

2009.08.23

<医>精神科医の講演

 あっという間に新学期(後期)まで、あと1週間。いろいろあったけれど、お盆の3日間は休んだけど、なんだかんだ忙しくてこのブログも放置してました。そろそろ職場復帰の準備を始めます。
 精神障がい者の支援をしている川崎のNPOが、精神科医を招いて以下の講演会を開催します。ボクが副理事長をつとめるNPO「ぐらす・かわさき」が助成した関係で、この人たちの活動を知りました。小規模ではありますが、とても大切な仕事をしています。
 受験生は忙しいかもしれませんが、お知らせします。ボクも話を聞きにいきたいのですが、医系論文の採点会議や他の予定があるので断念しました・・・

 ■日時 2009年9月12日(土)14:00-16:00(開場13:30)
 ■会場 昭和音楽大学 南後者5階C511教室
       小田急線「新百合ヶ丘」駅徒歩5分 地図
 ■講師 大西秀樹氏(埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授)
 ■定員 200名(先着順)
 ■参加費 無料
 ■主催 NPO「サイレントサポート」

2009.08.01

<雑>溺愛という深刻な病い

 今日、近所の病院の待合室で、信じがたい光景に遭遇しました。
 10名ほどの患者さんが静かに診察の順番を待っているとき、突然、「踊る大捜査線」の着メロが鳴り響いたのです。それは、携帯電話の着信を知らせるものではありません。孫(1歳半くらいの男の子)がそのメロディにのせて「踊るのが好きなのよねえ」と言って、おばあさんが周囲をわきまえずに流したのです(しかも耳が遠いのか大音量)。祖母の期待に見事に(?!)こたえて孫は踊り出し、横にいたおじいさんはその愛らしさに目を細めていたのでした。
 おいおい、自宅や公園そしてレインボーブリッジならまだしも、ここは病院の待合室なんですけど。しかし、そこはボクも「大人の対応」で、後ろにいた孫と老夫婦に目をやり軽く咳払いをして、イエローカーの提示にとどめました。ところが、直後に、また「チャン、チャチャ、チャン・・・」という「踊る大捜査線」のメロディが・・・当然、二枚目のイエローカードなのでレッドカードです。
 「それやめてもらえませんか、ここは病院の待合室なんだし・・・」とはっきり言いました。そうしたら、おばあさんは「じゃあ外に行こうか」と孫を外に連れ出し、おじいさんは逆ギレしたのかボクをにらみつけるのです。齢を重ねているのだから、自分たちの非常識さを恥じ、わびるのかと思っていたら逆ギレとは。ボクは「なんだし・・・」とあえて飲み込んだ言葉を連射してしまおうかとも思いましたが、おじいさんの血圧も考え、ここも「大人の対応」であとは放っておきました。孫がかわいいのはわかるけどTPOってもんがあるでしょ。
 さて、この孫と老夫婦ですが、いったい患者は誰だったのでしょうか?正解は着メロにのせて踊っていた孫です。元気に診察室に入っていた姿を見て、本日二度目の「びっくり」です。何もわからない子どもにはまったく罪がありません。しっかりと診察し、根本から治療すべきなのは、老夫婦の「溺愛」です。孫に注ぐ愛情の、少しだけでよいから周囲に分けてほしいものです。
 長い待ち時間の中で、いろいろと考えさせられてしまいました。

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