<医>コラム 衝撃のA案可決
医系論文の授業の中でもたびたび取り上げてきた脳死・臓器移植法の改正案は、さきほど衆議院でA案が可決されました。A案というのは子どもの脳死を認めるだけでなく、脳死を一律に人の死とみなすものです。法案は参議院でも審議・議決するので、これで最終決定ではありませんが、脳死をめぐる原則は大きく転換する可能性が出てきました。
タイトルに「衝撃」と記したのは、ボク自身は、まさか一気にA案までは行くまいと思っていたからです。ただ、総選挙を直前に控えた衆議院議員は、ポピュリズム(大衆迎合)の度を高めたのでしょうか、A案が多数を占める結果になりました。アメリカでの移植の高額化を報じた今朝の読売新聞の記事が、賛否を決めかねていた議員の背中を押したのかもしれません。
今回の採決で各党は党議拘束をはずしました。それは議員一人ひとりの熟慮と、それぞれの死生観に基づく判断を求めるものです。しかし、よくわからないまま、単に反射的に賛成に投じた議員もいたはずです。
賛成した議員は脳死についてどれだけ知っているのでしょうか?ボクがメディアの人間だったら、そこを確かめたいと思うのですが・・・。まさにメディアの腕の見せどころです。
A案採決を懸念していた大学の先生たちの集まり「生命倫理会議」は、今夕にも記者会見するそうです。そのblogへのリンクを以下にはっておきます。今後、社会の中で脳死に関する議論がヒートアップするのは必死です。医療者をめざす皆さんはけっして「迎合」することなく、いろいろな人の話を聞きつつ、熟慮を重ねて自分自身の考えをしっかり持つようにしましょう。
生命倫理会議のblog http://seimeirinrikaigi.blogspot.com/



