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2007.12.07

死刑執行の情報公開

 重い話なのでスルーしても構いませんが、ボク自身も事実と向き合いたいと思い記します。
 今日の夕刊各紙は3人の死刑囚の刑の執行について、初めて氏名が公開されたことを大きく報道しています。かつて、マスコミの記者研修で情報公開について講演したときに、ときどき質問されたのが死刑執行の情報公開です。当時は公開が困難だったため、「からめ手」から情報を入手する術をアドバイスした記憶があります。 長い年月を経て、今日、ようやく死刑執行の情報公開が実現したのです。
 その記事を読み、はじめて公開された死刑囚の名前をみて驚きました。そこに同級生だった男の名前があったからです。確かボクが大学院生のときだったと思います。彼は女性にふられたことを恨み、彼女ばかりか母と妹を殺害し、その事実を知った友人を口封じに殺害しました。当時大きく報道され、同級生のボクも大きな衝撃を受けました。彼とは保育園、小学校、中学校と同級生で、親しくはなかったのですがそれなりに知っていました。
 記憶に残っているのは、自分より弱い者をたびたびいじめていたことです。彼もケンカが強い方ではなかったので、いじめられることが少なくありませんでした。「抑圧委譲」という言葉がありますが、彼は弱い者をいじめることで自己の抑圧を軽減していたのでしょう。
 それと、殺人を犯し逮捕されたときか、初公判のときだったか忘れましたが、報道陣に対して彼がピースサインをしたことを鮮明におぼえています。自分が犯した罪の重さの自覚を感じさせない振る舞いに、誰もがびっくりしたと思います。しかし、彼の生い立ちを知っているボクは、目立たない奴だっただけに、メディアの注目を浴びて興奮状態にあったのかもしれないと考えました。しかし、こうした形でしか周囲から注目されない、自分を認めてもらえなかった・・・、その振る舞いは肯定はしないけれども理解できるものでした。思春期に自己肯定感を得ることの大切さを実感したことをおぼえています。
 その彼が死刑になりました。彼に殺害された犠牲者のご冥福を祈るとともに、こういう形でしか認知されなかった彼の存在について改めて思いをめぐらしたいと思います。 

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