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2007.07.27

議論を踏まえて、自由に論じる

 一昨日から横浜校での夏期講習が始まっています。サッカー・アジア杯敗戦のショックを乗り越えて、きちんと前向きに授業をやっています。
 第1日に「公共化する身体」という慶大法の2003年出題を取り上げました。この問題の特色は「筆者の議論を踏まえて…自由に論じなさい」という設問にあります。「踏まえる」と「自由に」が矛盾する感じがするので、戸惑う受験生が少なくありません。
 そこで、受験生の疑問を解消しつつ、解答のポイントを解説しました。設問は、第一に課題文の「公共化する身体」という考え方に対する論評を求め、第二に「公共性の問題一般」について「自由に」論じることをを求めています。 「踏まえる」は前者に、「自由に」は後者に対応していることがわかりますよね。要するに、このような設問に対応して、解答すれば良いのです。
 おそらく答案の前半は、筆者の議論を引用しつつ、あるいは要約した上で、その考えを論評することが中心になります。後半は、筆者の議論から導き出される「公共性とは何か?」を中心に論述することになるでしょう。その際に注意すべきことがあります。それは、前半と後半との脈絡をつけることです。設問が「それと関連づけて」と表現しているのは、そのためです。
 論評で筆者の議論を肯定的に受け止めた答案は、後半の論述では公共性のあり方への疑問を示すことになるでしょう。逆に、否定的に受け止めた答案は、公共性の大切さを説くことになるでしょう。そのようにして、「踏まえる」と「自由に」は矛盾しないどころか、一貫して展開することになるのです。
 出題者・大学側は実によく考えて出題しています。設問、課題文の内容にかかわらず解答方法をワンパターン化することの「恐怖」を実感してください。論文の型なるものを信じるものは救われず、時間はかかりますが、その場で考える力をつけることこそ必要なのです。
 「走りながら考える」のはサッカーだけでなく、小論文対策でも、そして人生でも基本なのではないかとボクは思います。

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