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2007.07.06

天声人語は使えるか

 このあいだの「とんでもアドバイス」の続きになりますが、小論文対策として天声人語をありがたがる傾向がこの業界には根強くあるようです。天声人語を「読む」くらいならわかるのですが、これを「要約する」とか「筆写する」など活用方法も過熱しがちです。
 さすがに「筆写する」には驚きました。良い文章を何度も書き写せば、自然と文章がうまくなるという趣旨ですが、期待だけで根拠はまったくありません。筆写するなら般若心経の方が生きていく上で役に立つかも。筆写が趣味なら禁じませんが、小論文対策としては無意味だと悟ってください。
 「要約する」も疑問です。そもそも天声人語はエッセイです。エッセイとは徒然草のように思いついたことを連ねた文章で、主張を論理的に展開したものではありません。一方、要約は課題文の論旨(主張と説明の骨組み)を再現するもので、その学習素材としてエッセイは不向きなのです。
 もちろんエッセイが出題されることもあります。しかし、その場合は、要約ではなく内容に関して自由に論じさせる問題が多いはずです。志望大学・学部の出題傾向がそうであれば天声人語は使えますが、そうでないときに過度に用いるのは対策としてはムダです。
 相手を的確にとらえて、適切な対処をするのが対策の基本です。朝日新聞を使うなら天声人語でなく、オピニオン欄の「私の視点」、「異言新言」(土曜日)、「耕論」(日曜日)の方が、主要大学の出題傾向に近いと思います。
 

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