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2007.02.24

東大文一後期 論文Ⅱのツボ

【特色】

 最大の特色は、150分で2問という思いっきりタイトな時間配分です。1問あたり75分で「読む」「考える」「書く」(1200!!)のはツライ…。そのためか、「読む」は多少は“軽く”してあって、課題文の内容はそれほど難解ではありません。表現や内容が難しくても、筆者の問題提起や論点整理を把握するだけで十分です。それ以上の理解は時間的にも難しいし、後述するようにそれほど重視していないように思えます。

 もう一つの特色は2004年の「権利と責任」のように、ジレンマ(板ばさみ)出題が多いことです。現代社会の問題は多様化・複雑化しているため、それらに関する出題はジレンマになる傾向が強いのですが、理由はそれだけでありません。ジレンマ出題を解答するときは強力なライバル(論敵)が必ず存在するため、自己の正当化だけでは論理は完結せず、論敵との議論を通じて主張を掘り下げざるを得ません。ジレンマ出題の多さは、出題者が理解力や独自性よりも論理性を重視している何よりの証拠です。

【対策】

 ということなので、レギュラー授業や講習等で言ってきたように、ジレンマ出題の答案構成は概ね以下のようになります。ただし、こうした「型」は柔軟性を欠いて出題とのミスマッチに陥りやすいので、あくまでも基本形ととらえ、本番のときは設問と資料内容に応じて大まかな構成をつくり直すことを勧めます。

 ①段落…筆者が提起する問題・争点の把握

 ②段落…自己の立場の明示+根拠

 ③段落…異なる立場からの批判とそれへの反論

 ④段落…批判を踏まえた自己の課題の克服

 ジレンマ出題らしさ、そして評価のポイントは、異なる立場(論敵)とのやり取りを通じて自己の立場を掘り下げる後半の③④段落にあることはわかりますよね。一般的に批判への反論は容易ですが、それを自己の主張の補強に活用する④段落は難しいかもしれません。しかし、批判は自己の修正点を示す“神の声”と達観できれば、そこを強化することで論理の説得力は高まっていくのです。

 ジレンマ出題でなくても、つねに異なる立場を想定し、彼・彼女との議論を通じて深化・進化してください。

 簡単ですが、以上がツボです。

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