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2006.05.09

慶大法論文の復元合格答案

 慶大法「論述力試験」2006年の復元合格答案を掲載します(「続きを読む」をクリックしてください)。他教科の得点を自己採点したところ「英語170~180点、日本史85点」とのことなので、論文が「並」(平均50点前後)でも合格したと思われます。論文の内容はいくつかの問題点を指摘できるので、高得点(70点以上)は期待できません。しかし、設問の指示に沿ってきちんとまとめているし、問題発見や問題意識という課題文のkeyをおさえているので、少なくとも「並」の評価は得ているはずです。
 なお、問題と解答例は以下のリンク先(駿台のホームページ)にあります。
 http://www.sundai.ac.jp/yobi/sokuhou/index.htm

一、筆者は人の話を聞くことの重要性をまず指摘する。その際、話を聞くことは問うことであるとして、問う能力を重視する。つまり、問う能力の上手下手が取材の優劣を決めるが、特に学生にはこの能力が不足しているという。この問う能力、つまり問題発見や問題意識への訓練を教室で行うべきであり、学生は、臆することなく主体的に行動し、自ら情報を選択してそれを自律的な自我形成に役立てるべきだという。この筆者の議論には私は納得する部分が大きい。しかし、筆者が問題発見に関して一種の心構えのようなものを示すだけなのに対し、私は、問題発見能力は、情報化、グローバル化の巨大な波の中でも、それに呑まれず冷静な判断をするために大いに役立つものである点で意義深いことを指摘する。

二、私が人に話を聞きにいくときに大切だと考える点は、まず筆者と同様、問題意識である。自分は何を争点と考えるのか、それに対して自分はどのように考えているのかを明確に把握することだ。第二に、相手の話を聞き、それに対して自分の意見はどうか、相手との違いは何かを説明することである。以上の二点を挙げた理由は、これらを欠いてはテーマに対して何一つ掘り下げて考えることができないと考えるからだ。つまり、ただ聞く話すだけではなく、お互いの共通点、差異を説明して把握する事によってこそ、テーマに対しての認識をお互いに深めていくことができるのである。

三、私が聞き取り調査に行くと想定するならば、企業経営などの観点から、企業倫理に関して、その責任ある立場の人たちに調査をする。その際の質問に関して以下論じたい。まず、昨今の耐震偽造の問題などもそうであるが、その以前から、三菱自動車、雪印など、企業不祥事が目立つようになっている。私はその責任ある立場の人へ、情報公開の必要性と企業の役割についてどう考えるかを問いたい。これは犯罪を犯したものへの追及のように聞こえるかもしれないが、グローバル化に伴う激しい競争の中で、不正行為に走った者の言い分もあるだろう。それを聞いてみたいと同時に、公益通報者保護法が施行段階にあり、企業にはより一層その透明性が求められるようになる。これに対して企業責任者達は、社外取締役の設置、会計事務所の短期交替の義務づけなど、様々な方策が考えられる中でどう取り組むべきなのかということを彼らとともに掘り下げたいと考える。以上が私の現状認識とそれに基づく質問の用意である。

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