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2006.02.17

超速報!慶大法の論文

 開港したばかりの神戸空港から、最終便でさっき帰ってきたばかりなので、今年の問題をざっと読んだ「感想」だけ記します。詳しくは18日公表の解答速報を読んでください。なお、これでは「確かに・・・しかし・・・」という某氏のマニュアルは使えませんよね。「マニュアル封じ」の意図・決意・熱意を感じる出題です。

 以下の文章を読んで、①著者の論旨を要約して論評し、その上で、著者の見解を参考にしつつ、②あなた自身が人に話を聞きにいくときに大切だと考える点を、作法やマナーと呼ばれるものも含めて、二点以上挙げてその理由を説明しなさい。挙げる点は課題文に言及されているものに限らない。また、③あなたが何か学術的な聞き取り調査に行くと想定して、どういう調査で、どういう人に、どんな質問を用意していくかを自由に書きなさい。なお、解答に記述にあたっては、上記三点の解答箇所がわかるように、文章の最初に一、二、三と数字を付すこと

 
やはり「3年周期説」は正しかったようで、上のように設問は大きく変わりました。ただ、課題文の問題提起を論評し、自分自身の考えを展開(論述)するという従来までの傾向は基本的には踏襲されています。意外だったのは、論述についての「注文」が多くて自由度が小さくなっていることです。解答の記述方法についても設問で「注文」がつけられています。こうした「注文」どおりに答案を構成すれば良いので、意外と簡単な問題だったのでは?
  

 たとえば、答案はこんな感じの構成になります。コンピュータのディレクトリに模したツリー状の「骨組み」を、私の授業ではたびたび板書しましたよね。あれを思い出せた人は、苦労しなかったと思います。

 ①課題文に対する論評
  ・著者の論旨=○○○○○
  ・  〃    への評価=○○○○○   

 ②人の話を聞くときに大切な点
  ・A(○○○○○)+理由(○○○○○)
  ・B(○○○○○)+理由(○○○○○)
  ・C(○○○○○)+理由(○○○○○)

 ③聞き取り調査の想定
  ・調査の内容=○○○○○
  ・調査の対象=○○○○○
  ・質問の内容=○○○○○

 
 このレジュメのように構成を整理して、課題文に基づいて、あるいは自分で考えて○○○○○の部分を明らかにすれば、あとはそれを書くだけです。気をつけるべきは、三点の解答スペースの配分をあらかじめ想定しておくことと、○○○○○をできる限り完結に表現することです。
 配分は各1/3程度(300字程度)を目安とします。300字×3=900字ですが、「ノリシロ」がついて結局は全体で1000字程度になると思います。すると、②③は各項目について100字程度で簡潔・的確に表現することになるでしょう。①は150字ずつとするか、論旨を多めに200字程度として評価を100字程度にしてもかまいません。なお、設問で要約の対象を「論旨」と表現しているのは、普通の要約をするほどのスペースがないからです。これも解答と同じで「骨組み」だけで十分です。
 想定外の出題でしたが、答案構成は上記のように授業でやってきたことを活かせるはずです。課題文のキーワードの「問う能力」が示唆するように、論文のイロハとして取り上げてきたことの応用問題としてとらえることもできます。なお、こういうセンスの文章をどこかで読んだことがありませんか?講習のテキストに掲載の「失敗するために論文を書こう」(リンク) です。筆者は慶大法の先生の萩原能久氏ですが、なんとなく彼が出題したような気がする問題です。
 他にも不思議なことがるもので、受験生の皆さんがこの問題と格闘している時間、私は製薬会社での午前中の講演を終えて、大阪府池田市の児童文化センターで何とヒアリング(聞き取り調査)をしていたのです。設問の三点目に合わせて表現すると、ヒアリングの概要は以下のとおりです。

 ・調査の内容=指定管理者制度(公共施設の民営化)の課題について
 ・調査の対象=児童文化センター所長
 ・質問の内容=指定管理者制度の現状、評価点、問題点、今後の展望など

 まさか、私が聞き取り調査をしているときに、受験生の皆さんが同じ課題に取り組んでいたとは・・・帰ってきてから、本当にびっくりしました。この「符合」「的中」が事前だったら良かったのに・・・ああ残念。

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